目に見えない粒の世界へ【慶進中学3年生】

慶進中学校3年生のコース生には、化学の計算分野を徹底的に鍛えています。本日の授業も、その一環として行いました。

応用化学科の出身となった私が化学を好きになったのは小学生の頃のことで、以来ずっとこの学問に親しみ、大学を出てからは長く研究職を務めてまいりました。実験室で試薬を量り、装置に向かい、思いがけない結果に頭をひねった日々は、今も私の中に生きています。その面白さを次の世代の子どもたちに伝えたいという思いが強くなり、今こうして教壇に立っております。ですから、化学の授業には、どうしても人一倍の熱が入ってしまいます。

さて、本日はまず、粒子を6×10²³個集めたものが1モルであること、原子量にグラムをつけるとちょうど1モル分の質量になることから解説を始めました。化学計算のすべての出発点になる内容です。

そして、モルを使った計算の演習に入りました。一問一答形式の問題に取り組んでもらい、その後、一問ずつ解説を加えていきました。

生徒たちに繰り返し伝えているのは、モルとは要するに個数のことだという単純な一点です。この感覚さえ身につけば、含まれる原子の物質量を問う設問は、決して難しいものではありません。

この日の後半は、標準から応用の内容に踏み込みました。

その際に、分数単位では、そのものが解き方を教えてくれるという、中学受験時の算数を想起するような話をしました。例えば、グラム毎リットル(g/L)という単位は、単位の分母に見えない1を書き添えて、比で考えてみるという、中学受験のときに扱った考え方が、ここでそのまま生きてきます。

最も力を入れたのは、金属の酸化物から元素を特定する問題でした。名前を伏せられた物質の正体を、数値の関係だけをたどって突き止めていく作業は、まさに化学の醍醐味そのものです。

今日の内容は、どの問題を見ても「任せてほしい」と言えるところまで仕上げてもらわなければなりません。そして、この計算分野を突破できれば、化学の大きな山場のひとつをほぼ越えたことになります。その先に待っているのは、この道具を使ってさまざまな化学反応を読み解いていく、いっそう面白い世界です。

かつて私自身が魅了された化学の面白さを、生徒たちが自分のものとして味わえるようになるまで、しっかりと指導してまいります。

数研出版の教科書「化学基礎」
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