読み解く力が問われた夏(学力診断テスト)【小6】

慶進中学校で、学力診断テストが実施されました。

本塾では、この夏期講習を通じて、5年生と6年生がこちらの学力診断テストや、フロンティア大学付属中のプレテストに向けた学習を積み重ねてきました。とりわけ6年生には、慶進中学の300字の記述問題への対策として、一人ひとりの答案に、個別の添削をするなどの指導を重ねてきました。結果が届くまでにはもうしばらく時間がかかりますが、その日を心待ちにしております。

さて、中学校より後日頂いた説明会の資料に、今回のテストでは探究的な内容を盛り込んだとの説明がありました。どのような出題がなされるのか、私自身も興味を持ちましたので、実際に理科の問題を解いてみました。以下、そこで得られた気づきをいくつか記しておきたいと思います。

第一に感じたのは、文章量の多さです。学校の分析資料によれば、30分の試験で読むべき文字数はおよそ6100字にのぼるとのことでした。大問1は水と環境を扱った長文のリード文、大問3は小学6年生の二人が先生と語り合う会話文と、その二人が作成したレポートという構成になっており、単に問いに答えるだけでなく、まず読み切ることが求められます。生徒たちの感想の中に、読む量が多くて時間が足りなかったという声があったのも、無理からぬことだと思います。一方で、文章をしっかり読めば答えの手がかりが見つかるので解きやすかった、という声もありました。この二つの感想の差こそが、日頃の読む訓練の差なのだと感じます。

第二に、知識の丸暗記では太刀打ちできない出題であることです。侵食・運搬・堆積といった用語そのものを問う一問一答の形ではなく、河川のはたらきを説明した文章の流れの中で、適切な語を当てはめさせる形になっています。川の上流と下流で石の大きさや形にどのような違いがあるか、そしてなぜその違いが生まれるのかを説明させる記述問題も出題されました。一問一答で答えるような基礎的な用語を、説明する中で活用できるかどうかが問われているのだと思います。

第三に、算数の力が随所で必要とされていました。降水量のmmをcmに直す単位の変換、水100gと50gの違いを踏まえた溶解度の計算、300kmを40分で移動するリニア中央新幹線の平均時速、そして温室効果ガスの排出量を全体の100%から割り出す割合の問題と、ほぼすべての大問に計算が組み込まれています。理科と算数は本来別々のものではなく、地続きの学問なのだという学校からのメッセージが感じられました。

そして第四に、最も探究的だと感じたのが、大問3の後半でした。田んぼから出るメタンを調べるために、同じ土を入れた二つの装置を用意し、片方は常に水をためたまま、もう片方は途中の一週間だけ水を抜いて土を乾かすという実験を行い、そのグラフから結論を導かせる設問です。条件を一つだけ変えて比べるという対照実験の考え方、グラフの伸び方の違いを読み取る力、そしてそこから中干しという農法の意義にたどり着く思考の道筋。これはまさに、目的を立て、予想し、観察・実験を行い、結果から考察してまとめるという探究のサイクルそのものです。学校の資料が探究的な内容と説明していたことの意味が、解き終えたときによく理解できました。

こうした出題の傾向は、本塾がアドバンスコースや探Q教室で大切にしてきた学びの姿勢とも、深く重なるものです。自分の手でまとめたり、数値をグラフに落とし、規則性を読み取るといった体験を積み重ねてきましたが、それが、まさにこの種の問題を解く土台になります。同時に、教科書は太字の用語だけを追うのではなく、コラムや図表、実験の記述まで隅々まで読み込むことが大切です。図や実験について、声に出して自分の言葉で説明してみる習慣を持てば、記述問題への力も自然と養われていきます。

テストは、点数を競うためだけのものではありません。今の自分に何が足りないのかを教えてくれる、またとない機会です。返却された答案を前に、生徒たちがどのような表情を見せてくれるのか、そしてそこから次の一歩をどう踏み出していくのか。私も一緒に考えながら、これからの学びを支えていきたいと思います。

徳進館進学ゼミナール
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