2022年度の高校新課程から、数学Cという科目が開設されることから、数学の各単元の組み替えが始まっています(1年生はあまり影響がありません)。
組み替えられた部分について、大きなポイントは、数学Bにあった「ベクトル」と数学Ⅲにあった「複素数」関係が数学Cに集約されるというものです。文系の生徒さんは主に数学Bまでを履修しますので、ベクトルの負担がなくなる(その代わりが出現する)ということになります。また、理系の生徒さんは、数学Cにてベクトルや複素数などを習うことになります。
「数学C」という科目は、2012年度からなくなってしまいましたので、10年ぶりに復活するということになります。
私の時代(共通一次世代)では数学Cの中に「行列」というものがあり、しっかり習った記憶があるのですが、行列だけは新課程でも大学までお預けということです。
実際、私自身の受験期のノートをふり返って見ますと、乱筆で実に恐縮ですが、今では習わないような二重積分に行列を組み合わせて座標変換するといった数式を書き殴っておりました。
当時、学校にマニアックな数学の先生がおり、少し大学の内容にまで踏み込んで、深い数学を、非常に分かりやすく教えて下さいました。「応用数学」と題した科目の特別な授業をつくって、2コマ連続して延々と熱く語ってくれました。また、この時代は、校内での教員の喫煙が許されており、講義が長引くと、「ちょっと休憩!」と言われて、廊下の先の喫煙所に駆け込んで行かれることしばしばといったことも、とても懐かしい思い出です。
こういった昔話をしますと、いろいろと思い出しますので、また機会を見てご紹介致します。