化学実験で沈殿の生成を確認しました

中学2年の理科の授業でのひとコマです。物質の分解(炭酸水素ナトリウムの熱分解、電気分解)、化合(酸化、還元)と進んできて、質量保存の法則の単元に来て、沈殿の生成という話になりました。

ある物質と別の物質が化学反応を起こし別の物質になる際、気体が発生する場合は容器外に漏れてしまうため、反応体の見かけの質量が減少します。しかし、そうでない場合は、両者を混ぜても全ての原子がそのまま容器内に残るため、質量が変化しない、つまり質量保存の法則が確認できます。

教科書では、視覚的に分かりやすくするため沈殿反応について取り上げられているので、この単元の理解を深めるため実験を行うことにしました。

ただし、ただ実験を見せても「面白かった」で終わってしまうことを避けるため、事前に30分程度の時間を取り、化学のカラー資料集を全員に手渡して、沈殿反応についてまとめてもらいました。特に、今日の実験で使用する試薬は事前に教えて、それらが関係する沈殿反応についての詳細(色や沈殿物の様子など)を調査してもらいました。

実際に試薬を手渡し、薬包紙に試薬を取り出す生徒、試験管で溶かす生徒、沈殿剤を滴下する生徒など、全員が身近に触れることができるようにしました。

やはり、沈殿が生成する瞬間には生徒たちから驚きの様子が見られました。また、白色の硫酸バリウムは密度が大きいため一瞬で底に沈む様子なども観察できました。

さて、新学期が始まって初めての中間試験の結果も集まり、学年で1~3位を獲得した生徒が計8名(5校)、うち学年1位生は4名(3校)にも及ぶようになってきました。単なる受け身の授業ではなく、いろいろなことに興味を持ち、自分から調べられる生徒の育成に力を注いでいきます。

ちなみに、化学実験の有資格者(甲種危険物取扱者免状所持者)である塾長が演示実験を行っております。一般の方は決して真似をされませんように、お願い致します。

沈殿実験2012a
沈殿の生成(一番左が硫酸バリウム)

沈殿実験2012b
左から、水酸化銅(Ⅱ)、水酸化亜鉛、水酸化鉄(Ⅲ)

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