探Q教室(理科の実験教室)のようす【小学生】

本日は探Q教室を開催しました。テーマは「溶融金属」です。毎年のように行っているテーマですが、いつもかなりの盛り上がりとなります。

例年通り「はんだ」の溶融の実験を行うのですが、少し「はんだ」の語源が気になったので調べてみると、「NPO日本はんだ付け協会」のサイトによると、「諸説あり」となっており、その中で、「鉛とスズが半々だ⇒はんだ」という説があるのは面白いと思いました。実際、現代の一般的な鉛入りはんだの組成は、鉛:スズ=2:3で、おおむね半々です。

また、こちらの協会では、「はんだ付け検定」というものを行っていることを初めて知りました。「電機・電子機器製造業の根幹技術であり、電子部品を接合するための重要な技術」と位置づけ、その技術力の向上の普及に力を入れているようです。

今日の実験の授業の中でもはんだ付けの実践を行いましたが、最初は、導線のビニール部分を焦がしたり、はんだが全体にうまくのらず、無垢の銅の部分が見えていたりしたため、何度もやり直しをさせながら練習を重ねると、徐々に上手になり、全員がうまくろう付けできるようになりました。

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はんだ付けに熱中する子どもたち

ところで、大量のはんだを、高温(300℃~)で熱すると、以下のようにどろどろに融けます。金属の表面張力は大きいため、ハスの葉の上の水滴のように全体が盛り上がっている様子が観察できます。

探Q教室2022a
溶融した金属

また、事前に、鉛やスズ、銅、鉄、アルミニウム、ガリウムなどの代表的な金属の性質を皆で調べておいたのですが、融点が約30℃という特徴のあるガリウムに注目させ、「手のひら」でも融けることを想像させました。

今回は、純粋なガリウムの試薬を購入しておいたので、本物のガリウムの固まり(アルミニウムによく似ています)を見せ、それをぬるま湯につけると、みるみる融けていく様子を見せることができました。そして、それを実際に手のひらに載せると、体温でも融け続け、いつまでも固まることがないという体験をさせることができました。

融けた金属が手のひらにあるという感触を味わったのは初めてのことだったため、生徒たちは一様に不思議そうな顔を見せていました。

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体温でも融ける金属

溶融金属について深く学び、実際に体験(体感)することのできた一日となりました。

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