例年3回程度、洋楽を通した英語の学習の時間を取るようにしています。
使う曲目は、中学3年生としての学習段階(習った文法)に応じて徐々に高水準になるような曲目を選んでいますが、おおむね使用する曲目は同じものにしています。
どの曲も、私の個人的に思い入れの深いグループの曲(すなわち、古い曲ですが…)を選んでいますが、そのうちのひとつは、ちょうど私が中学2年生の頃に初めて聞いて感動を受けた曲で、ギターを独習し始めるきっかけともなったものです。
また、どの歌詞も、平易で明瞭な英語で書かれているので分かりやすく、自分自身の英語への関心を高めるきっかけになりましたし、今の子どもたちにとってもきっと学習にも適しているだろうと考えています。人それぞれですが、多感な時期ですから、私と同じ様に何かの感動を感じてほしいという思いで、塾の設立以来毎年行っています。
歌詞から学べるものは多くありますが、指導内容は少しずつグレードアップさせています。初期の頃はただ「聞いて、訳を取って」といったものでしたが、最近はレコードも使用しながら、レコードの原理を説明することを通じて理科の電磁誘導などの電気に関する単元の学習と絡めたり、レコードからCDに切り替わった技術史の学習や、曲に出てくるアメリカの都市や歴史についての学習などもするようにしています。
また、英文法も、曲に出てきた連語、例えば、it takes ~(時間が~かかる)といった表現や学校の範囲を少し超える接続詞as(~しながら)、though(~だけれども)などを、感覚的に理解できる重要な機会となるように説明を加えています。
生徒の中には、そんな半世紀以上も前のグループに興味を持ち、そのグループの他の曲なども聴いてみたという生徒もおり、個人的にはとてもうれしく思います。興味を持った洋楽から英語を学んでいくことも英語の学習のひとつとしてあるのではないかと思います。
ただ、個人では、どうしても「楽しむ」という範囲を抜け出ないとは思いますので、塾としては上記のように、関連する知識を増やせるような時間となるように工夫しております。