金曜日の夕方の時間帯で、ロボット教室を開催しています。
ここでは、参加されるそれぞれのお子さんの能力に応じた級を設定して、製作可能な難易度で、目標とするロボットを毎月1体仕上げ、その動きを楽しんだり、確認したりして、また改造にも挑むという、なかなかチャレンジングな内容が展開されています。
私や講師もこのような経験を幼少期に何年ももっているため、その楽しさや達成感、また、後にこういった経験が学習にどのように役立ったのかといったことを理解しています。
このような「製作が好きだ」というお子様向けにどうしてもなりますが、はまった方には、そういった独特の達成感が得られるだけではなく、製作過程で楽しみながら自動的に論理性を高めて頂けると確信しています。
私の方で考えている、ロボット教室の教育効果としては、少なくとも以下のものがあります。
・集中力の育成
・やりたいことを達成しようとする力の育成
・論理的思考力の向上
・幼少期独特の充足感の達成
ロボットを作成することが論理的思考力につながる理由ですが、皆さん黙々と製作をするのですが、必ずその過程で「ここにこれをつけると、次はこうなる」「だから、この部品が必要だったんだ」「うまく動かないのはなぜだろう」というような無言の会話を自分の心の中で行うのです。これはすなわち、論理的思考力なのです。
もちろん、「やりたいことを達成しようとする心」が原動力となっていますから、例えばその子にとって退屈と思える文章を読ませるといった教育方法よりははるかに論理的思考力を向上させやすいのです。
また、個人的な体験からは、上の4番目の項目が一番大切ではないかと思うのです。これは、後に大きくなってからも、「好きなことを存分にやらしてもらえた」という気持ちにつながることで、生涯続く親への感謝の気持ちを必ず生み出すと信じています。
私は今でも、幼少期に科学的なことでいろいろと好きなことをさせてもらったり、中には、危険な化学実験も含めて化学的なことも自由にさせてもらえたからこそ今があると思っているのですが、それが親への感謝にもつながっています。子ども(私)のちょっとした顔つきを観察して、「あ、こういうのが好きそうだな」と感じたものについては、とにかく与えようという考え方があったということを聞いたことがあります。とはいえ、そこには、大人からしたら「本当にそれでいいのか」や、「危ない」などとハラハラの連続であっただろうということを思うと、そのように長い年月にわたって忍耐してくれたことにもいっそう感謝の気持ちが強まります。
そのようなことから、集中して製作に没頭し、そして、完成形を喜べる心のある子どもたちは本当に幸せだなという気持ちになりながら、ふれあっています。