探Q教室恒例となった、液体窒素を使った低温実験を行う日となりました。
教室生のそれぞれが思い思いのものを持ち寄って教室に集まりました。
まず、実験の前に窒素について学習しました。融点沸点などの基本物性にはじまり、製法や用途などについてです。
また、窒素が関係する重要な物質に「硝酸」があります。その硝酸から派生して、「ニトロ」化合物の代表例、ニトログリセリンの項目では、ニトログリセリンを安定化させたノーベルの話にもなりました。
硝酸イオンを検出する褐輪反応についても学習し、それを利用した不純物入りの食塩を探す実験も行いました。食塩の中にごく少量の硝酸塩を混ぜたのですが、それでも鋭敏に変色しました。
液体窒素をジュワー瓶に注ぐと、猛烈に沸騰が始まり、液体窒素にとっては常温のジュワー瓶でも「熱い」ことが実感できます。しばらくすると、ジュワー瓶のガラス面が-196℃になり、沸騰が収まります。
その状態で、マシュマロやバナナ、水の入ったペットボトル、膨らませた風船など、いろいろなものを入れてみて、見た目や味の変化などを楽しみ、記録ノートに感想や見た目の様子を残しました。
また、ガラス細工の実習訓練を経て、アンモニアの噴水実験も行いました。
アンモニアをつくるために、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの粉末を混ぜ合わせたものを試験管に入れ、加熱します。塩酸をつけたガラス棒から白煙が上がったらアンモニアが発生している証拠です。すぐに、用意した丸底フラスコに導入し、上方置換法で集めます。
下向きとなったフラスコの口に近づけたガラス棒から白煙が出ることによって、アンモニアがあふれてきたことが分かります。各チーム、同じ様にしてアンモニアでフラスコを満たし、用意した噴水用のガラス管と水を入れたスポイトを取り付けたゴム栓をして、スポイトから水を注入するとすぐに噴水が開始します。
最も多く水が入ったチームが勝ちという設定ですが、アンモニアをしっかりと入れ、その後も気密性をよく保ったチームがダントツで多くの水が入り、みんなその様子を見て興奮しました。
窒素の学習の中で出た、硝酸イオン入りの食塩を探す実験。見た目には分かりません