山口東京理科大学の公立化・薬学部設置に関する説明会に参加しました。
山口東京理科大学(以下、TUSY)の公立化が2015年12月26日より公式に動き始め、間もなくとなる平成28年度春からの公立化を目指すとしています。当然、山口県の教育関係者や父兄の期待が集まっています。
公式発表<http://www.yama.tus.ac.jp/news/2014/>
新聞発表<http://ubenippo.co.jp/culture/>
新聞等で報道される断片的な情報ではどのような大学に変わるのか、その全体像をつかむことは難しいですが、今日の説明会に参加することができ、より詳細な情報を得ることができました。
会場には学校関係者・塾関係者が数十名集まり、冒頭から森田新学長が挨拶をされ、詳細な資料に沿った説明も学長自らがされておりました。
そもそも本体の東京理科大学は、松下村塾出身の長州藩士が設立した東京物理学校がルーツとなる私立大学で、そのゆかりから山口県に公私協力方式で20年前に設立したのがTUSYということでした。
話がそれますが、私が大学院生だったときに、東京大学・工学部5号館の私と同じ研究室に一時期所属されていた戸嶋先生(当時は助教授)がTUSYの新設後に教授として着任され、そのことを知ってから、何度もTUSYの戸嶋研究室に足を運び、時には構内のテニスコートで一緒にテニスを楽しませて頂いたこともありました(大変紳士的なテニスプレーヤーでした)。今からもう20年も前のことです。
戸嶋先生はその後ナノテクノロジーの分野で偉業を成し遂げ、現在は、TUSY学内に設置された先進材料研究所の名誉教授となられています。
そのようなTUSYは個人的にとても親しみを覚える大学です。
しかし、志願者数は低迷し、資料によればこの20年間、定員200名に対して400名程度の受験者数があるものの入学者は定員割れが続いていました。
ところが、昨年の「公立化」の発表後の2015年度の志願者数はなんと約1500名。一気に4倍となり、入学者数も昨年約160名→今年364名と定員の1.82倍の学生を確保することができたのです(うち、山口県87名、福岡県56名、広島県30名と、近接県で約半数を占めます)。
やはり授業料が大幅に安くなる公立大学への期待は、特に地元で大きいことが数字でも証明されています。
とこのような話で大学の説明が進んだのですが、薬学部設置に向けて、どのような受験科目になるかなど、生徒の受験指導に携わる教員がもっとも気になる項目については、「来年度の公立化に向けて今後決定されるため、現時点では全く未定」ということで、残念ながら何ら情報を得ることができませんでした。
ともかく、山口県とその近隣県の高校生にとって公立大学が1つ増えたことは本当に朗報です。今後の更なる発表に期待します。