全国レベルでの最難関校(高校ランキングでは偏差値76)の1つで、西日本御三家(灘、ラ・サール、愛光)とも呼ばれる鹿児島ラ・サール高等学校にチャレンジする公立中の塾生(他塾併用なしの生徒)が出ましたので、鹿児島に向かいました。
私自身、ラ・サールの校門をくぐるのは初めてのことで、厳かな気持ちになりました。そして、歴史ある校舎の見学を楽しみました。
受験日当日には、前日に行われたラ・サール中学校(以下、ラ中)の入試問題が掲示されており、ざっと目を通しましたが、理科・社会では公立高校の入試レベルを十分に理解できていないと点が取れないものばかりでした。
ラ中に入学できるほどの学力を身につけるにはどれほどの学習姿勢が要求されるのだろうかと今更ながら思いました。私の方針としては小学校時代はよく遊びでよいのですが、その中で、よく実験をすることも1つの方法論だと思い、それを実践しています。そのため、ラ中は無理としても、ラ・サール高水準には到達できることを実証しようと、教育を進めてきました。
今回の生徒は、現在の探Q教室の原型ともいえる理科の実験を長く体験し、化学・物理などの自然科学に興味を抱く機会を多く与えた生徒で、特に化学にはまった生徒でした。
そのような下地づくりがあった上で、中学では好きな運動部にも打ち込み、人間関係や協調性を学びながらも、塾の4日コースの勉強をしっかりとこなしてくれました。
そうして、学校教科の学習を深め、学校範囲の理解を完全にすること、つまり定期試験100点の取得と学年順位1番を目指す意識を指導してきました。
2年次には私の化学基礎講座に参加してもらいました。宇部高1年生も顔負けの高いレベルで修了できたので、3年からは高校課程の幅広い学習(特に社会と物理)と入試英数に取り組んでもらいました。
そうして、3年の秋の時点で、この生徒はラ・サール模試B判定。可能性はあると思っていました。
さて、受験当日の話を続けます。
発表された受験者数は313名。その中で合格するのは80名。高校が合格を出すのは100名強程度。この日の受験に到達するまでにも相当の学習を積んできた中、それでも3割程度しか合格しないのです。
強豪たちに囲まれるプレッシャーの中、すさまじい程の自分との戦いです。自分が努力してきたことを信じ、落ち着いて問題に取り組んでいくのみです。
試験中、待っている来場者のために、ラ・サール高生のボランティアさんが校内をくまなく案内してくれました。特に目玉となるのが、昨年12月に完成したばかりの新寮。外観が目を引くパステル調のデザインで包まれており、それ以上に中を見て圧巻!詳細はまた次回にお伝えしようと思います。
さて、その後…。
ラ・サール合格の吉報を手にし、喜んでいる生徒の姿を見たときには、震え上がる程の感動に包まれました。すさまじいプレッシャーの中、自分のペースを守り、よく頑張ったと思います。本当におめでとうございました。
公立中学からもラ・サールに合格できることを実証してくれたのです(所属中では初めての実績とのことでした)。
鹿児島の地で、能力ある教師と同級生の中でさらに切磋琢磨し、夢に向かって邁進していくことでしょう。
最後に…。
この生徒を通じて、私の中では、ラ・サールや同水準の愛光や附設合格のマニュアルの素案が完成しました。
今後、これに続く塾生たちに、私自身がより自信を持って指導ができると思います。そして、難関高受験に興味のある方には、学習のポイントを詳しくお話しできると思います。
その中でひとつ言えることは、生徒自身の明確な目標とそれを支えるご家庭での温かい学習環境がある上で、私からお伝えする学習内容を忠実に守って頂くことと、それを受け入れる素直な心と熱意が必要だということです。これらを守ってくれる生徒には、ラ・サールの合格を請け負えます。
現時点の塾生の中にも、難関校にチャレンジできる可能性の高い生徒が各学年に複数おりますので、非常に楽しみです。
また当然ですが、上記のポイントは、宇部高等の上位校を狙う生徒たちにも当てはまることなのです。
きちんとした道筋を作り、指導することが塾の役割でもありますので、いい意味で私を利用して頂ければと思います。