今日の探Q教室では原子の構造と電子配置についての復習を行い、硫黄(S)の電子配置がアルゴン(Ar)とは異なり、閉殻になっていないことが理解できた段階で、硫黄の反応性を見るため、その燃焼実験を行いました。
まず、安全に燃焼させるためのスチール缶作りから。空き缶を金切りばさみで半分にし、縁を丁寧に丸める作業を行いました。ここでは手先の器用さと根気がものをいいます。
次に、その中に硫黄を入れ(不純物を含むため温泉臭がして大騒ぎに…)、屋外で燃焼させました。
硫黄の融点113℃を超えたところで融解が始まり、次第に色が濃くなっていく様子を確認することができました。
その後、燃焼が始まった時点で、「花火の臭いがする!」と生徒たちが言い始めました。黒色火薬の原料としても使用される硫黄が燃焼したものが二酸化硫黄(SO2)であり、その臭いがまさに「花火臭」なのです。そして、教室に戻った後で、よく耳にする二酸化炭素(CO2)との違いをしっかりと解説しました。
二酸化硫黄の特徴として水に非常に良く溶けるというキーワードがあり、アンモニア(NH3)も同様の性質があることからアンモニアの臭いも試してもらったところ、これまた大騒ぎに…。
また、水素(H2)の燃焼についても実感するために、水素ロケットを作り、おもちゃの台車に取り付けて発射すると勢いがありすぎて前転する結果となりました。次回はロケットの部分を小型化して試してみようと思います。
原子の構造が見えてくると、その反応性もさまざまとなることが理解できてきます。次回以降もさまざまな化学反応を扱っていきます。
小学生のうちにできる限り経験値を高めておくことが、高校以降の理系科目の学力の伸びにつなげる最善の策であるとの私の信念から、探Q教室では経験値を広げておくことを大きな目標としています。