光の性質について学習しました。異なる物質間を通過するときに光が屈折するのは、光の速さが変わるためで、波長の短い青い光の方がより屈折することを予想しました。
実際に屈折の状況を確認するために、赤色、青色LEDを用いて細い光を発する装置を工作し、確認し、分度器で屈折する角度を確認しました。
赤色LEDによる発光装置の製作
熱心に、根気よく取り組み、絶妙な位置関係にLEDとプリズムを配したときに屈折する光の筋をとらえることができ、光に沿って鉛筆書きした線の角度を測定し、青色の光の方が大きく屈折することを確認しました。
赤色光の屈折(薄いため写真には写っていません)
また、電力についての計算方法を学習し(これは中学2年で習う内容です)、電球とLEDについての消費電力を測定・比較することによって、88%もLEDが省エネであることを計算で突き止めました。「LEDはこんなに少ないんだ!」と驚きの声も上がりました。
また、ニクロム線を用いて、電圧と電流の関係も細かく測定、記録し、グラフに表してみました。この過程で、例えば、1.24Vという値を方眼用紙に書くことの難しさを感じ、小数の概念をより感覚的に理解できたようです。
電球の消費電力の測定
オームの法則の公式による計算やmAなどの単位の変換についても理解を深め、今回の学習を通じて、200mA=0.2Aといったことを感覚的に養うことができたように感じました。
また、ニクロム線から熱が出ることも確認。放射温度計を使って、表面温度を記録する生徒もおりました。それで、7ボルトの電圧をかけると結構熱くなることを体験しました。
ニクロム線の「電圧-電流」特性を測定中
放射温度計によりニクロム線の表面温度も測定しました
オームの法則の知識が身についてきた段階で、中学理科の問題集からの問題を解いてみました。問題で「7ボルトを加えたところ」という記述を読んだ瞬間、「これ結構熱くなるんじゃないの」という生徒からの発言が出ました。
これこそ、探Q教室のテーマとしている「生きた知識」だと思わされた瞬間で、私自身大いに喜びました。ほとんど机上でしか学習した経験のない通常の中学生では決して思いつくことのない、理科では重要な感覚だと思います。
記録ノートと作成したグラフ
さて、作成したグラフをよく見てみると、「電圧-電流」特性がわずかにカーブを描いていましたが、この原因については、次の機会に深く考察してみようと思います。