経済学部や商学部向けの教科書が完成しました

以前お伝えしました、山口大学経済学部石田教授(慶應義塾大学を卒業され、早稲田大学で博士号を取得)と約1年弱がかりで取りかかった1つの仕事が完成しました。教授が専門とされるリスク学について、初学者でも分かりやすく解説しようという試みで、大学1年生向けの教科書を仕上げるというものです。私にとっては初の出版図書となります。

その他集まったスタッフ(著者)はなかなか豪華なもので、西南学院大学商学部の学部長であられる小川教授、福岡大学商学部の石坂准教授(一橋大学商学部卒)といった、現役で最先端のリスク学(危機学)で教鞭をふるっておられる先生方です。

教科書は、経済学部生向けに書かれているため、特に前半は私のような専門外の人では難しく感じますが(そのため、一般向けの書籍ではありません)、途中からは実際の中小企業のリスクについての話に変わり、会社に就職しようとか会社を作りたいといった夢のある学生にとって、大いに参考になる内容になったのではないかと思っております。

私は、これまで様々な中小企業での勤務を実際に経験し、また、見てきて、良い点、悪い点などを観察してきました。その中にも、「大学生のうちから知っておけばよかった」という知識が実に多く(逆に、大学では教えてくれていないこと)、少しでも若い学生のうちから理解しておくべき社会(会社)のリスクについて、最後の補論という形で1章分のスペースを使って、資料形式で述べさせて頂きました。

経験上は、宇部のような田舎にあっても、お金をあまりにも追求しすぎることに頭の大半を割き、人の和を中心とした本来の経営から外れていると感じる経営者が大半でした。また、中にはただそのお金のために、非常に残念な背信行為をする経営者も現実にいます。

経済学や商学を学習する学生にとっても、世の中は理論通りには行かないことの方が多いことを認識させ、早くから社会の現実を知っておくべきだと考えています。この本がその一助になればと願うのみです。

さて、教科書本文は全て私がパソコン上で専門ソフトを使って編集し、完全な印刷会社向けのデータを作り上げました。そして、そのデータ(PDF)を出版社に送付し、それがそのまま印刷され教科書になったものです。協力者と合わせてわずか2名で編集を進めたため、編集の詰めの段階では、徹夜になったことも多々ありました。

この4月から、山口大学、福岡大学、西南学院大学で各教授陣が新規開講される講座にて、多くの学生(今期は250名程度)がこの教科書を手に取り、学習を進めていく予定です。

経営危機管理論2013a
完成した教科書の表紙。副題は「危機管理力を身につけ、企業が求める社会人になる」としました

経営危機管理論2013b
本文の文字を大きめとし、説明用の枠や図・グラフを多用して分かりやすさを追求しました

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