プログラミング教室|宇部市 【小学生・探Q教室】

3年前に、安倍政権の「アベノミクス」の1つとして、IT関連のトップ企業の経営者などの意見も組み入れながら、「プログラミング教育」に関する要件が盛り込まれることになりました。

小学生へのプログラミング教育の導入としては、文部科学省の「プログラミン」や米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のスクラッチ(Scratch)などが、いわゆる「ビジュアルプログラミング言語」として知られており、私も試用しながら、大多数の小学生に合わせた導入教育としては「視覚的に興味を引かせやすい」という点で優れていると感じています。

義務教育段階での教育としては、これらを習得させれば興味関心をひかせるという目的は達成できると思われます。宇部市の各小学校でも導入に向けていろいろと動いているようで、今後、教育の幅が広がる点で興味深いものです。ただ、教育側の資質が問われ始めてもおり、プログラミングの楽しさや本質を伝え切れないことへの対応が問題点のひとつとされています。

さて、必修化が近づいてくる中で、塾にはいくつかの業者さんから、キットの案内やフランチャイズの提案、体験学習会の案内などを頂くようにもなりましたが、どれも「キットのロボットを動かす」というテーマが多く、キットは便利ですが、どうしも入門的な水準で終わってしまうことを危惧しています。

ロボットは私自身興味があり、導入時もしくは逆に高度な応用時に役立つ可能性がありますから、限定的に使用する可能性はありますが、それとはひと味違う路線として、私の方では長らく子どもたちに主体的にものづくりをさせる「探Q教室(たんきゅうきょうしつ)」を行っております。

私の塾には幸い、知的好奇心や探究心の旺盛な生徒さんが集まっており、この探Q教室で高度な「理科の実験」や「電気工作」を指導してきた基盤もありますから、キットを使ったものとは一味違ったことが実現できる気がします。

もとより彼らでは、先のような導入教育は数日で終え、もっと創造的、個性的なことをしたがるはずで、親御さんも内容の浅いものよりもっと思考力をつけさせる、付加価値の高いプログラミング教室を求めておられるはずです。

ちなみに、私自身のことをお話ししますと、プログラミングに没頭したのは中学2年生からでした。今から30年以上も前のことで、やっと「パソコン」と呼ばれる家電製品広まり始めた時代でのことです(主流はマイクロコンピュータの略の「マイコン」でした)。

そのころから私は、「機械語」や「アセンブラ」、「ベーシック」などのプログラミング言語を自力で学習していきました。

例えば次の文字列ですが、どんな機能があると思われますでしょうか。

【3E 00 06 0A 0E 01 81 0C 10 FC 21 00 30 77】

当時の「マイコン」と呼ばれるものを扱ったことのある方にはきっと懐かしく思われると思います。

これは、当時主流であったZ80という8ビットCPU(中央演算処理装置)の機械語なのです。

私が今即興でつくってみたものなのですが、この文字列は「1から10までの和」を求める機能をもっています。

「これが?」と思われるかもしれませんが、正確に計算します。しかも、恐ろしいほどの速さで!(当時のマイコンでさえも0.000035秒で実行します。現在のパソコンであれば、0.00000001秒以下です。)

このような不思議といいますか、魅力にとらわれてしまい、それこそ本当に「没頭」した時期があります。

高校に上がる頃には、自作のゲーム(対戦型のものが多かったですが)を何本も作り上げていました。

また、電子機器とマイコンとの連携なども行い、温度計や回転計を作ったり、高度なものではボールペンで文字を書く「XYプロッタ」を作ったりしました。

XYプロッタについては、あらかじめマイコンに文字列をインプットしておき、プログラムを走らせます。すると、即座にものすごいスピードでモーターが駆動し、ボールペンを紙に大音をたてながら打ち付けて文字を書き始めるのです。これに成功した瞬間のことは、今でもきわめて鮮明に覚えています。

その後は受験勉強で忙しくなりましたが、プログラミングを学ぶ中で「数学の必要性」は言われなくても自分で理解していましたし、「論理性」も自然と養うことができたように思います。

高校数学で三角関数や微積分などの関数論の学習が始まると、休憩時間にすぐプログラム(当時は、電卓型のポケコンがあり、いつも片手に持っていました)を作って、「本当に計算通りになるのか?」など検証していたものでした。

そのひとつの成果として、論理性を強く求める日本の最先端の大学にも入ることができたのだと思います。

しかも、東大の中にあっても、同期研究生のだれもプログラミングができない中、私と東大工学部の助手の先生と組ませて頂き、双方のプログラミングの知識を生かして実験装置の制御の研究も進めていたことを思い出します。

さて、このような機会がなかなか与えられない今の子どもたちに、何かができないかと最近よく考えています。

先日、5年アドバンス理数の授業の中で、上記の1から10までの和を求めるプログラムをビジュアルに考えさせる授業を行ってみました。

聞いてみますと、ほぼ全員が「プログラミングに興味がある!」と言うのです。

そして、ビジュアルに考えさせることをさせますと、女子生徒までもが「おもしろい、もっとやってみたい!!」と言うのです。

私は、私立高校の高校生にプログラミング(主にBASIC言語)をかれこれ6年間指導しています。また、日ごろの成績処理などの塾内業務をスムーズに進めるためのウィンドウズ・プログラミングは日々行っており、慣れた分野のひとつです。

そのため、過去にも本格的で実用的なプログラミング教室の実現に向けて模索はしたものの、まだ塾では時期尚早と思考の中から切り捨てておりましたが、新年度開講で準備を進めております。

Z80機械語2017a
1から10までの和を求めるZ80アセンブリ言語とその機械語

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