探Q教室の卒業生の活躍【小学探Q教室】

探Q教室の様子については、本ブログでも時々紹介しております。

探Q教室では市販の「完成キット」は使用しておりません。その日に取り扱う工作・実験テーマについて、午前中にしっかりと学習をして理論を学び、ある程度の予測を立てる考察を行って、午後からの実験に臨みます。

例えば光のテーマでは、波動や屈折の原理を学び、テーマの現象を確かめるための実験について、その方法を考え、結果を予測するといったことまで踏み込みます。

昼食をはさみ、午後からは生徒自らの手でほぼゼロベースから作っていきます。たとえば、発光ダイオード(LED)を点灯させるには電気回路を組み立てることが必要となるのですが、教室にあるのはリールにまいた導線とラジオペンチやニッパなどの工具、半田ごて、部品としてのLEDや抵抗、電源装置といった具合です。

これらから、自分で導線の皮をむき、はんだ付けをし、電源のプラス・マイナスを考え、回路を作るのです。スイッチを入れて発光した時には必ず全員が「おー!」と歓声を上げて感動するのです。

光るLED2015a
赤色に光る発光ダイオード(LED)

このような体験をすることが、ものづくり日本を支える未来のエンジニアを生み出すことにつながることでしょう。また、1つのことを成し遂げるにも多くの周辺知識や経験が必要になることを体験することにより、大学入試改革に対応できる柔軟な思考力のベースにもつながるはずです。

もちろんその前に、高校課程という知識を学習する時期においても、子どもの頃に養った理科に対する感性は必ず役立つでしょうし、さらにはその土台となる中学課程においても、知識の習得がより容易となることでしょう。

また、理工学部と比べるとものづくりとは無縁に思える分野、例えば医学部においても、学生実験での装置の組み立てや解剖実習での観察器具や測定装置などといった「モノ」を手際よく扱える人物は、医学の研究分野でもリードできる人材となるはずです。

いわゆる「知」だけでは高度な仕事をリードしていくことはできません。感受性の豊かな小学生期での「ものづくり」、「実験」などを通じた体験はきっと将来を豊かにするための一端を担うと信じており、実践しております。

このようなことを考えているうちに、探Q教室に関連して、科学に関する嬉しいニュースが2報届きました。

1つは、慶進中学の2年生が、国立科学技術振興機構の推進する「科学の甲子園ジュニア」の全国大会に出場することが決定したということです。参加者の1名は探Q教室で学習をされた生徒で、塾の高校生に混じって、高校の「化学」を学習するほど理科に興味を持ち、5教科でも中学入学以来トップクラスの成績を保っている塾生です。

科学の甲子園の知識部門では、この生徒が理科で満点を取ったことがチーム優勝に大きく貢献したようです。また、ものづくりの部門でも、独創的な発想力によってチームをけん引したようです(宇部日報の記事)。

もうひとつは、同じく探Q教室の修了生である付属中学2年生が「宇部市中学校科学研究発表会」で優秀賞を受賞したという記事です。この塾生も入学以来トップクラスの学力を保っており、ものごと1つひとつをとても丁寧に扱い、緻密に完成させていく能力をもった方です。

宇部市中学校科学研究発表2015a
宇部日報の記事

この生徒の研究では、非常に根気のいる実験を何度も重ねて1つの形にまとめ上げられたようです。その優れた考察力、忍耐力、論理的思考能力が評価された結果だと思います。

両者とも、本当に素晴らしいことですし、探Q教室で教えている「探求の精神」を保っておられることを誇りに感じます。私自身、大きな力を頂けた、貴重な2つの吉報でした。

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