このたび、宇部高校の合否発表日を迎え、中学3年生の高校受験が一段落し、今年度の受験生たちも、それぞれの進路を無事に決めることができました。結果としては、宇部高校11名、宇部高専5名、愛光高校1名、青雲高校1名、西南学院高校1名、慶進高校アドバンス(A特待含む)13名、香川高校特進5名、サビエル高校特進1名で、全員がそれぞれの受験校にすべて合格という、大変ありがたい締めくくりとなりました。
高校受験は、まだ中学3年生という年齢でありながら、本人の人生を少なからず左右しうる進路の決定の場面でもあります。もちろん、人生は高校受験だけで決まるものではありません。しかし、その時々に与えられた課題にどう向き合うか、その姿勢は、その後の生き方にも確かにつながっていくものだと思います。そういう意味で、この一年は、生徒たちにとって「ただ勉強をする一年」ではなく、自分自身と向き合い、自分を鍛える一年でもあったように思います。
受験生たちは皆、頭では「やらなければならない」とよく分かっています。しかし、この年齢では、分かっていても動けない自分、頑張ろうとしても気持ちが続かない自分、つい楽な方へ流れてしまう自分とも向き合わなければなりませんでした。受験とは、単に問題を解けるようになることだけではなく、そのような心の弱さや迷いとの戦いでもあります。実際には、そこを乗り越えることの方が、学力を伸ばすこと以上に難しい面もあります。
4月に3年生の受験クラスで顔を合わせた時には、率直に言って、学力面でまだ足りていない生徒も少なくありませんでした。ただ、私はその時点での点数だけを見て悲観することはしておりませんでした。大切なのは、現状の不足をどう受け止め、どう修正していく力を身につけるかということです。今年は特に、自分で自分を修正できるような思考力をつけさせること、そして英語については音声を通じたリズム感を育てることを重点的に行ってきました。
勉強が伸びる生徒には共通点があります。それは、教えられたことをその場限りで終わらせず、自分の中で「なぜ間違えたのか」「次にどう直すのか」を考えられることです。受験が近づくほど、ただ問題数をこなすだけでは差は埋まりません。むしろ、自分の弱点を直視し、それを一つひとつ修正していける生徒が強くなっていきます。その意味で、今年の3年生たちは、途中から本当に表情が変わっていきました。注意されることを嫌がるのではなく、修正の機会として受け止められるようになった生徒が増えたことは、非常に大きかったと思います。
また、英語については、知識として覚えるだけでなく、音声を通じて英文の流れやリズムをつかませることを重視しました。英語は、単語や文法の積み重ねも大切ですが、最終的には言葉の感覚が伴って初めて安定して読めるようになります。耳から入る英語のリズムを大切にしながら学習を続けた結果、長文読解やリスニングに対する抵抗感も少しずつ減っていったように思います。
その結果として、宇部高志願者の全員が宇部高校でA判定ないしB判定に到達し、実際の入試でも落ち着いて力を発揮してくれました。そして、難なく宇部高校をクリアした生徒たちをはじめ、それぞれが自分の志望校にしっかりと合格してくれたことは、本当に嬉しいことでした。ただ、そこに至るまでの過程で、生徒たちが自分の弱さと向き合い、少しずつでも前へ進んでいったことにこそ、大きな価値があると感じています。
受験勉強は、苦しいものです。しかし、その苦しさの中で、自分を律すること、人の助言を受け入れること、思うようにいかなくても立て直すことを学べるなら、それは単なる受験技術以上の財産になります。高校受験はゴールではなく、次の学びへの入口にすぎません。それでも、この一年の努力は、これから先の高校生活、さらにその先の人生の土台になるはずです。
今年の中学3年生たちを見ていて改めて思ったのは、子どもたちは適切な働きかけと環境があれば、想像以上に伸びるということです。ただ叱るだけでも、ただ甘やかすだけでもなく、本人の可能性を信じながら、必要な時には厳しく修正を促し、前に進めるよう支えていくことが大切なのだと思います。受験の一年は、本人にとっても、ご家庭にとっても、本当に気の張る日々だったはずです。その中で最後まで支えてくださった保護者の皆様にも、深く感謝しております。
合格した皆さん、本当におめでとうございます。そして、ここからがまた新たなスタートです。受験を通して身につけた粘り強さと修正力を、高校での学びにもぜひつなげていってほしいと思います。私としても、この一年の歩みを大切に振り返りながら、また次の受験生たちに必要な指導を考えていきたいと思っております。


