中学3年生の中から、今年は4名が宇部工業高等専門学校を第一志望として掲げ、1年間、いやそれ以前から地道な努力を重ねてきました。
2名が推薦入試、2名が一般入試での挑戦です。
高専は、どの学科も倍率が立つ学校です。今年は、推薦は全体で約1.7倍。さらに近年の高専人気もあって、一般入試は全体で約2.2倍(推薦と一般を合わせると1.65倍)と、なかなかの難関となりました。数字だけを見れば、決して易しい戦いではありません。
しかし、倍率というのは、あくまで外から見た景色であって、本当の実力がついていれば、何倍であろうとあまり関係ないものです。
高専入試は、独特の問題傾向があります。単なる知識量だけではなく、理数系の思考力や、問題に粘り強く向き合う姿勢が問われます。途中で投げ出さず、「もう一度条件を読み直そう」「図を書き直してみよう」と、自分の頭で考え続ける力が必要です。
この4名は、その力を少しずつ積み上げてきました。
国立高専の過去問を何度もチャレンジし、長崎県や広島県などやや難度の高い入試問題にも挑戦し、間違えた問題をそのままにせず、必ず解き直す。解説を読むだけで終わらせず、「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できるようにする。その積み重ねが、入試直前の自信へとつながっていきました。
推薦で挑んだ2名は、日頃の学習はもちろん、面接や志望理由書の準備にも時間をかけました。「なぜ高専なのか」「なぜこの学科なのか」。将来像を言葉にする作業は、簡単なようで難しいものです。しかし、自分の進路を真剣に考える大切な時間となりました。
一般入試の2名は、最後の最後まで得点力を高めることに集中しました。2.2倍という数字は、確かに重みがあります。しかし、周囲と競うというよりも、「昨日の自分より1点でも多く取る」ことに意識を向けて取り組みました。
結果として、4名それぞれが、堂々と試験会場に向かい、自分の力を出し切り、全員が合格となりました。
私は、合否の結果そのものももちろん大切ですが、それ以上に、この1年間の姿勢を誇りに思います。高専を目指すということは、早い段階で専門性の高い道を志すということです。その決断自体が、すでに大きな一歩です。
今回の挑戦で身につけた「粘り強さ」と「自分で考える力」は、これからの人生を支える大きな財産になります。挑戦した4名に、心から拍手を送りたいと思います。
そしてまた次の学年が、この背中を見て、高い目標に向かって歩み出してくれることを願っています。


