中学2年の授業のひとコマです。
理科の物質の性質の講義中に、再結晶のテーマになったため、10分ほどの小実験を行いました。
問題に出てくる「溶解度曲線」の意味を理解させるため、温度によって水に対する溶解度が大きく変化する硝酸カリウムを使いました。
塾長:「与えられているグラフから、60℃の水100gに対して110gが溶解することが分かるので、20gの水だったら何gが溶けますか?」 塾生:「…。」
比の計算で22gと算出し、天秤で量り、80℃程度の熱いお湯20gに溶かしました。確かに、全てがきれいに溶解します。そして、空気中で徐冷させると、水面に結晶が発生し始め、ぱらぱらと水面下に落ちていく様子が観察できました。
講義が終わる頃には、写真のように、見事に結晶(硝酸カリウムは針状結晶です)が出来ていて、塾生も驚きの顔つきでした。
再結晶で純粋な結晶が得られること、温度の下降とともに溶解度が限界に達して結晶があふれ出てくることが体感できたと思います。
最近、もう23年も前の教え子が、徳進館の教育理念の一つである、「物事について深く考える習慣をつけさせる」ことに強く賛同しますという意見を下さいました。私は表面的な紙の情報での教育だけではなく、「まず感動、そして感覚的に学問を理解し、その興味の土台の上で深く学習」することが理想的だと考えています。興味なくして、深く考えることはできません。そのような、興味を引き出して深く考えさせる教育の実践を続けていきます。
ちなみに、化学実験の有資格者(甲種危険物取扱者免状所持者)である塾長が演示実験を行っております。一般の方は決して真似をされませんように、お願い致します。