キャンパスの期末試験対策真っ最中です【高校生】

今週から期末試験が始まります。

試験週間では、夕方早々から徳進館キャンパスに来て勉強をする生徒たちの姿がたくさん見られます。また、試験日程になると、午前中の試験を終えた生徒たちが午後から続々と来塾されます。

夜間の授業を終えると、講師を取り囲んで質問をしたり、生徒同士で数学の問題の関数などをホワイトボードに書きながら議論し合ったりする姿をよく見かけます。

私たちの想い通り、大学のキャンパスのような雰囲気になっています。

さて、私は専門分野上、化学や英語に関する質問をよく受けるのですが、その中で、宇部高生からの物理基礎に関するものがありました。

最近宇部高校の物理科からは、探究的な観点からか、思考力を試す問題文(全文が英語で書かれています)を先生が作成され、それを事前に生徒たちに配布し考えさせるというスタイルで、1問の問題が出されています。もちろん授業でその前提となる知識は教えているのでしょうが、すぐにその知識を使いこなせるようになるわけではないため、結果、難問となります。

前回は斜方投射に関するものでしたが、今回の問題は、「熱力学」に関するものです。

問題文の一部(著作者に配慮し、途中略)を引用しますと、

「You are given 1 kg of distilled water at 0℃, … to which your method could warm the distilled water?」

というものでした。

要約しますと、

「熱伝導性シートと断熱性シートなどを用い、同じ質量の100℃の水と0℃の水を使って、0℃の水の水温を60℃に上げる方法と、最大到達温度を求めよ。」

です。今回は設定が難しく、生徒の話では、知る限り現時点ではまだ周りで解を出した人がいないということです。

この問いについては、キャンパスの講師陣が純粋物理の観点から考え、また、巧みに与えられた材料を組み合わせて、ほどなく妥当と思える方法(テスト前なので解は示しませんが、後者ではe-1が出てきます)にたどり着きました。

物理基礎2018a
解を求める途中式

結果を生徒に提示しながら、出題者の意図を説明しました。(前半はすぐ理解ができたようですが、後半はまだ未履修の数学の「極限」という考え方を使うため、少し無理がありました。)

どのような意図があってこの物理の先生はこの出題をしたのだろうかと想像しますと、私個人としてはよく考えて作問されていると思いました。大学の二次試験(特に東大が好みそうなパターンでしょう)に通じるタイプの問題でもあるので、少々難しいですが、熱力学の面白さを伝えてくれる良問だと思いました。

質問をしてくれた塾生には、ただ単に結果を教えるのではなく、今回の問題を通じて学んで欲しいことを伝え、興味を引き出す話をしました。

ともかく、期末対策の期間では、このように様々な質問が生徒たちから出されます。

これらに応えようとする講師の方々の努力もあり、日々問題解決を行っています。

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